人を酔わせるジプシー・ブラスバンド 17歳の時、『ジプシーは空にきえる』というロシア映画を観たのが、ジプシー文化との運命的な出会いとなった。この情熱と野性味に溢れ、魂をゆさぶる音楽に彩られたメロドラマ調のラブストーリーを観て、ジプシー特有の精神世界に根ざした、彼らの人生にはせる情感に深い感動をおぼえた私は、手当たり次第にジプシー音楽のレコードを集めはじめ、ジプシー関係の本を読みあさり、親しい友人とジプシーの祝祭行事を祝ったりもした。早い話が、私はジプシーの文化に恋してしまったのである。 1953年、旧東ドイツのワイマールに生まれる。1980年、イエーナ大学で心理学修士号取得。アマチュアとして、実験映画、ドキュメンタリー、短編などを製作する。1981-87年、助監督として経験を積み、1987年より映画監督として活躍。東西ドイツ統合後、1991年にインディペンデントの映画会社ウン・ヴェルト・フィルム・プロダクションを共同設立し、東ドイツ時代の秘密警察<シュタージ>を描いたドキュメンタリーを監督・製作し、話題を呼んだ。同年、チューリンゲン映画基金の共同設立者および会長となる。
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世界が夢中!ぶっとびブラス!! ルーマニア北東部の小村ゼチェ・プラジーニ在住のジプシー・ブラスバンド。映画『アンダーグラウンド』『黒猫・白猫』でお馴染みのバルカン伝統曲や世界の大衆・映画音楽を猛スピードで演奏し、数あるジプシー・ブラスバンドの中でも世界最高の実力と人気を誇る。トランペット、サックス、チューバ、ホルン、クリネット、ホルン、太鼓、パーカッションら28歳から64歳までの12名編成(撮影当時)。プロジェクトによりジプシーダンサーが加わる。
★もしルーマニアでオリンピックが開催されることになったら、新競技にブラスバンドが登場するかもしれない。そう思わせるほど、彼らの音楽の疾走感は並はずれたものだ。
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