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紅茶





アイルランドは、ヨーロッパ一の紅茶大国


紅茶というとイギリスのイメージがありますが、実は一人あたりの紅茶の消費量はアイルランドの方がイギリスよりも多く、アイルランド人はヨーロッパでもっとも紅茶を愛する国民と言っても過言ではありません。起床時、食事時、ブレイクタイム、就寝前…アイルランド人は一日中紅茶を飲んでいます。しかも、アイルランドで飲まれている紅茶のほとんどが自国でブレンドされたもの。アイルランドは世界有数の紅茶大国なのです。
“Black Tea”と呼ばれる濃い紅茶にミルクをたっぷり入れ、マグカップでがぶ飲みするのがアイルランド流。もとは18世紀にイギリスから持ち込まれ、アイルランドでも紅茶が飲まれるようになったわけですが、イギリスでは「貴族の飲み物」であったのに対し、アイルランドではイギリスよりも紅茶への税金が安かったため、最初から「庶民の飲み物」として普及していったのが大きな特徴です。しかし第二次世界大戦でアイルランドが中立宣言をしたことに怒ったイギリスは、アイルランドへの報復として、これまでアイルランドに輸出していた紅茶の量を激減させてしまいます。困ったアイルランドは、紅茶を直接産地から買いつけるための輸入会社を設立。アイルランドの水質に合うということでケニアから良質の紅茶が輸入されるようになり、独自の紅茶文化が発展していったのです。





「紅茶条例」


1958年にアイルランド政府は、紅茶は生産国からのみ自由に輸入できるが、イギリスや欧州諸国からは輸入できないという「紅茶条例」を可決しました。この条例により生産国から上質の紅茶が入ってくるようになり、アイルランドならではの紅茶文化が花開いたのです。1973年にアイルランドがヨーロッパ共同体(EC)に加入後はこの条例は廃止され、イギリスや他のヨーロッパ諸国からも紅茶が輸入されるようになりました。多数のブレンド紅茶や、安価な紅茶も売られるようになりましたが、アイルランド人の紅茶へのこだわりはとても強かったようで、ずっと飲んでいた高品質のケニア産の紅茶を多く含むブレンド以外は受け入れられず、姿を消していきました。現在、アイルランドで消費される紅茶のほとんどは、ケニア産の紅茶を使用したアイルランド・ブランドが占めています。お隣のイギリス製紅茶もあまり売っていないようです。






アイルランドを代表する4大紅茶メーカー


バリーズ

https://www.hot-drop.com

(日本の総代理店「ホットドロップ」のサイト)

ビューリーズ

https://www.bewleys.jp

(日本のビューリーズのサイト)

キャンベルズ・パーフェクト・ティー

https://www.tea-treats.com

(日本の総代理店「ティー・アンド・トリーツ」のサイト)

ライオンズ

https://www.lyonstea.ie/

(オフィシャル・サイト)
※日本には輸入されていません